非球面レンズとその種類
メガネのレンズは、大きく球面レンズと非球面レンズに分類されます。球面レンズはレンズ自体の曲線が大きく、レンズの中央部分と周辺部での見え方に大きなズレが生じるレンズです。一方で非球面レンズとは、レンズの片面または両面が平らになっているレンズを指します。非球面レンズには外面非球面レンズと内面非球面レンズ、両面非球面レンズの3種類があります。外面非球面レンズはレンズの表側が平らになっているレンズで、内面非球面レンズは裏側が平らに、両面非球面レンズはレンズの表裏共に非球面のレンズです。
この3種のなかで、もっとも使われているレンズが外面非球面レンズとなり、理由はレンズの表が平らになっていることで周辺のぼやけや歪みが少ないからです。
非球面レンズのメリット
非球面レンズには、主に3つのメリットがあります。1つ目は見え方のズレが少ないことです。レンズというのは見えるものを大きく見せることから、どこかに曲線を付けなければなりません。曲線の角度が大きいだけ中心部と周辺部で厚みの差ができ、見え方に歪みやズレが生じます。非球面レンズは曲線の角度が小さく、中心部と周辺部の厚みの差が少ないため、見え方のズレも少なくなるのです。2つ目のメリットは、レンズが薄く軽いことです。同じ度数の球面レンズに比べ、非球面レンズはレンズ自体が薄く重さも軽いです。特に両面非球面レンズは、軽さが顕著に表れます。
そして、目が疲れにくいことが3つ目のメリットです。非球面レンズはレンズ自体の歪みが少ないぶん正常に見え、視界もクリアになりますので長時間かけていても目が疲れにくいです。レンズの度数が高い人ほど、目が疲れにくいことを実感できます。
めがねのレンズ選びは必須です。近くや遠くを見るときに、用途によって使い分けが必要な場面もあります。遠近両用のレンズは、ひとつのレンズで近くや遠くを見ることができる仕様のため、コスト面でも有用です。